法学部 助手
法学部 助手
学位
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修士(図書館情報学) ( 1995年3月 図書館情報大学 )
経歴
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新潟大学 法学部 助手
1995年4月 - 現在
共同研究・競争的資金等の研究
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日本の歌謡曲の歌詞にみる家族関係の変遷について
研究課題/領域番号:16700237
2004年 - 2005年
制度名:科学研究費助成事業
研究種目:若手研究(B)
提供機関:日本学術振興会
新井 洋子
配分額:1000000円 ( 直接経費:1000000円 )
日頃何気なく聞いている歌謡曲が、人々の生活や世情を反映しているのかを明らかにするために調査した。特に戦後の家族の関係は大きく変化してきたと言われている。もし世情を反映しているのならば、どのように反映しているかを、歌謡曲の歌詞の中で家族関係に注目して、分析することにした。
歌謡曲の先行研究においては、歌詞の分析と曲(音階)の分析に大別できる。その中で、歌詞の分析には、社会心理学的な分析、計量国語学的な分析などがあった。ここでは歌詞のキーワードから曲を選定し、量的な分析と質的な分析を行うことにした。
歌謡曲についての研究方法と同様に、他の大衆文化についての分析方法を参考にするために、サブカルチャーについて調査した。音楽と言葉(歌詞)を組み合わせた歌謡曲と、絵と言葉を組み合わせたマンガとは共通点があると考えた。歌謡曲と同様にマンガもまた研究方法が確立されてはいない新しい研究の対象であるが、マンガの分析方法についても調査した。
今回の歌謡曲の調査では、多数ある歌謡曲集から「歌謡曲大全集」(全音楽譜出版社)を対象とした。こちらの歌謡曲集は戦前から現在に至るまで発表された歌謡曲の中から人々によく聞かれている(ある程度商業的に成功している)曲が収録されている。この歌謡曲集に収録されている歌謡曲の中で戦後から現在までに発表された3,880曲を対象にした。それらの曲の中から、家族関係の中で、とくに夫婦関係に関する曲を取り上げた。キーワードとしては「夫」、「妻」や「夫婦」と共に「結婚」「離婚」などを設定し、そのキーワードを持つ曲の中から176曲を選んだ。これらの曲について、歌手、作詞家、歌詞の内容、時代背景などを調査した。 -
ジェンダー概念を分析道具とした国際化社会における家族と暴力の「日英中」比較研究
研究課題/領域番号:14594003
2002年 - 2004年
制度名:科学研究費助成事業
研究種目:基盤研究(C)
提供機関:日本学術振興会
南方 暁, 國谷 知史, 葛西 康徳, 田巻 帝子, 岡 綾子, 新井 洋子, 何 燕侠
配分額:2900000円 ( 直接経費:2900000円 )
(1)本研究では、日本・中国・英国における家族構成員間暴力(domestic violence)の歴史、実態、それに対する法制度の比較研究をしたものである。とくに、社会的性別役割(gender)という視点で、このような問題を検討するとどのように理解出来るかを議論してきた。
(2)日本においては、DVは1990年代から社会が関心を示すまでは、法的保護もほとんどない状況であった。また、DVが発生する背景には、男女役割分業観念が家族および社会に日本社会に根強く残っている事実があった。DV法が制定されて救済制度の一歩が踏み出されたが、まだ、被害者救済から加害者「救済」まで全体を見通した、DV対応の仕組みが整備されているとは言い難い状況にある。また、DVへの対応を検討するに際して、対応原理や対応の具体的諸制度に社会的役割分業にとらわれた見解が見られることも指摘出来る。
(3)中国では、依然として男女役割分業の発想が強く社会に残るだけでなく、現実の仕組みもDVの被害者救済に十分なものが整備されていない。さらに、被害者の多数を占める女性の社会における立場が極めて弱い部分もあり、DVを越えて社会における女性への攻撃や基本権侵害状況が生じており、ジェンダー・ニュートラルの視点からそのような状況をどのように打破していくかが緊急の課題であると言える。
(4)英国では、すでに30年以上DVに対する社会の対応がなされ、被害者の身体や居住の保護を法的に図る仕組みも作られてきた。また、社会的役割分業の発想は、可能な限り排除されてきたと言えよう。しかし、実態はまだまだ男女の役割分業の色彩は強く、依然として被害者救済は十分とは言えず、新たな立法の必要が出てきている。ただ、英国の場合には、公権力だけでなく民間の機関や団体とが共同体制を維持しながら、当事者救済を図っているところに特色がある。