人文学部 人文学科 教授
現代社会文化研究科 社会文化専攻 教授
2024/12/21 更新
博士(文学) ( 1999年3月 京都大学 )
修士(文学) ( 1996年3月 京都大学 )
Human Geography
人文地理学
人文・社会 / 地理学
人文・社会 / 人文地理学
新潟大学人文学部 教授
2021年4月 - 現在
新潟大学人文学部 准教授
2003年4月 - 2021年3月
新潟大学人文学部 講師
1999年4月 - 2003年3月
新潟大学 現代社会文化研究科 社会文化専攻 教授
2021年4月 - 現在
新潟大学 人文学部 人文学科 教授
2021年4月 - 現在
新潟大学 教育研究院 人文社会科学系 人間科学系列 教授
2021年4月 - 現在
京都大学 大学院文学研究科博士後期課程行動文化学専攻(地理学)
1996年 - 1999年
国名: 日本国
京都大学 大学院文学研究科修士課程地理学専攻
1994年4月 - 1996年3月
国名: 日本国
日本地理学会
歴史地理学会
条里制・古代都市研究会
史学研究会
人文地理学会
新潟史学会
国絵図に描かれた山崎新湖ー1611年会津地震により形成された湖の形を考える 査読
災害・復興と資料 14 43 - 57 2022年3月
「津浪之由来」所載絵図にみる1854年南海地震津波被害の空間的表現 査読
堀健彦
災害・復興と資料 ( 13 ) 30 - 40 2021年3月
『震潮記』所載「宍喰浦荒図面」の基礎的考察-1854年南海地震津波被害を考えるためにー 査読
堀健彦
災害・復興と資料 ( 12 ) 38 - 48 2020年3月
1854年南海地震による大坂市中の津波被害を描いた瓦版絵図について 査読
堀 健彦
災害・復興と資料 ( 11 ) 1 - 8 2019年
新潟町の変遷の語りを読み解く : 東北大学附属図書館所蔵『越後国往古絵図』に注目して 査読
堀 健彦
佐渡・越後文化交流史研究 = The studies in cultural relations between Sado, Echigo, and other regions ( 18 ) 1 - 12 2018年3月
1833年庄内沖地震による輪島の津波被害の地域的差異と微地形 査読
堀 健彦, 小野 映介
災害・復興と資料 ( 10 ) 15 - 23 2018年
佐渡両津の微地形からみた1964年新潟地震津波被害 : 日本海における歴史地震津波を考えるために 査読
堀 健彦, 小野 映介
災害・復興と資料 ( 9 ) 24 - 28 2017年
1964年新潟地震による佐渡両津における津波被害範囲について 査読
堀 健彦
佐渡・越後文化交流史研究 = The studies in cultural relations between Sado, Echigo, and other regions ( 16 ) 1 - 6 2016年3月
佐渡市所管地押調査更正地図の調製状況とその特徴 (基盤研究 資料の高度歴史情報化と資料学的総合研究 明治地籍図の集成的研究) 招待
堀 健彦
国立歴史民俗博物館研究報告 163 397 - 411,346 2011年3月
平安越後古図の分類試論 査読
堀 健彦
資料学研究 ( 7 ) 1 - 26 2010年3月
堀 健彦
資料学研究 ( 5 ) 1 - 25 2008年3月
堀 健彦
資料学研究 ( 4 ) 1 - 19 2007年3月
佐渡国中平野の条里地割分布に関する研究の現状と基礎資料の遺存状況 査読
堀 健彦
佐渡・越後文化交流史研究 = 佐渡・越後文化交流史研究 ( 2 ) 41 - 50 2002年3月
堀 健彦
史林 81 ( 5 ) 680 - 718 1998年9月
証文類にみる空間表現の基礎的研究:平安・鎌倉期大和国を事例として 査読
堀 健彦
人文地理 49 ( 2 ) 97 - 120 1997年
8・9世紀伊勢神郡の再編成過程と領域性--その歴史地理学的試論 査読
堀 健彦
史林 78 ( 1 ) p97 - 137 1995年1月
古代中世における領域編成と空間的思考 : 歴史地理学からみた日本
堀, 健彦
知泉書館 2020年3月 ( ISBN:9784862853110 )
大学的新潟ガイド こだわりの歩き方
新潟大学人文学部附置地域文化連携センター( 担当: 分担執筆 , 範囲: 定期市からみる新潟の地域性)
昭和堂 2021年3月
歴史学による前近代歴史地震史料集2ー近世以前地震家屋倒壊率・死亡者数基礎史料ー
前近代歴史地震史料研究会( 担当: 分担執筆)
2020年3月
近世城下絵図の景観分析・GIS分析
平井, 松午( 担当: 分担執筆 , 範囲: 越後国新発田城下町絵図とそのGIS分析(小田匡保,渡部浩二と共著))
古今書院 2019年3月 ( ISBN:9784772231909 )
景観史と歴史地理学
金田, 章裕( 担当: 分担執筆 , 範囲: 境界標示としてのボウ示の確立-中世荘園の景観史を考えるために)
吉川弘文館 2018年4月 ( ISBN:9784642046480 )
日本古代の交通・交流・情報 1 制度と実態
舘野, 和己, 出田, 和久( 担当: 分担執筆 , 範囲: 海と河をつなぐ交通)
吉川弘文館 2016年2月 ( ISBN:9784642017282 )
前近代歴史地震絵図資料集成
前近代歴史地震史料研究会( 担当: 分担執筆)
2015年3月
佐渡相川の鉱山都市景観 保存調査報告書
佐渡市世界遺産推進課, 新潟県教育庁文化行政課世界遺産登録推進室( 担当: 分担執筆)
2015年3月
人文地理学事典
人文地理学会( 担当: 分担執筆)
丸善出版 2013年 ( ISBN:9784621086872 )
佐渡西三川の砂金山由来の農山村景観 保存調査報告書
佐渡市世界遺産推進課( 担当: 分担執筆)
佐渡市 2011年3月
新旧地形図で見る新潟県の百年 : 明治~平成の変貌
鈴木, 郁夫, 赤羽, 孝之( 担当: 分担執筆)
新潟日報事業社 2010年8月 ( ISBN:9784861324093 )
平安越後古図集成
堀健彦( 担当: 編集)
新潟大学「大域的文化システムの再構築に関する資料学的研究」 2008年3月
御館の時代 : 十二世紀の越後・会津・奥羽
柳原, 敏昭, 飯村, 均( 担当: 分担執筆 , 範囲: 地盤災害からみた阿賀川ルートの特質と城氏)
高志書院 2007年8月 ( ISBN:9784862150288 )
三輪長泰『改正越後国佐渡国全図並付録』
( 担当: 編集)
新潟大学「大域的文化システムの再構築に関する資料学的研究」 2007年3月
越後文書宝翰集 古文書学入門
矢田俊文・新潟県立歴史博物館( 担当: 分担執筆 , 範囲: 「荒川保・奥山庄堺相論和与絵図」)
2007年3月
新潟もの知り地理ブック
鈴木, 郁夫, 赤羽, 孝之, 中田, 勝, 田中, 和徳, 新潟もの知り地理ブック編集委員会( 担当: 分担執筆)
新潟日報事業社 2007年 ( ISBN:9784861322396 )
新潟地図ウォッチング : 訪ねる歩く発見する
新潟地図ウオッチング編集委員会( 担当: 分担執筆)
新潟日報事業社 2006年3月 ( ISBN:4861321581 )
中世の城館と集散地 : 中世考古学と文献研究
矢田, 俊文, 竹内, 靖長, 水澤, 幸一( 担当: 分担執筆 , 範囲: 中世都市奈良の都市構造の認識-近世地誌『奈良坊目拙解』の読み解きから)
高志書院 2005年8月 ( ISBN:4862150047 )
上越市史 通史編2中世
上越市( 担当: 分担執筆)
上越市 2004年12月
最新地理学用語辞典
浮田, 典良( 担当: 分担執筆)
原書房 2004年2月 ( ISBN:4562090545 )
農村空間の研究(上)
石原, 潤( 担当: 分担執筆 , 範囲: 戦国期南伊勢における条里絵図とその作成背景-『澤氏古文書』所収絵図の検討から-)
大明堂 2003年3月 ( ISBN:4470520373 )
Kiyonori KANASAKA, Unbeaten Tracks in Japan REVISITING ISABELLA BIRD:New Abridged Edition with Notes and Commentaries,
堀健彦
歴史地理学 63 ( 2 ) 26 - 29 2021年3月
『震潮記』所載「宍喰浦荒図面」にみる1854年南海地震津波被害
堀 健彦
日本地理学会発表要旨集 2020 ( 0 ) 188 - 188 2020年
BSN新潟放送 製作『イザベラ・バードが見た明治の新潟』
堀健彦
歴史地理学 61 ( 3 ) 39 - 40 2019年7月
越後国新発田城下町絵図の幾何補正と歴史GIS
堀 健彦, 小田 匡保, 渡部 浩二
日本地理学会発表要旨集 2016 ( 0 ) 100154 - 100154 2016年
平井松午・安里 進・渡辺 誠編: 近世測量絵図のGIS分析——その地域的展開——
堀 健彦
地理学評論 Series A 87 ( 4 ) 339 - 340 2014年
二〇一二年度歴史地理学会第五五回大会 公開講演会 佐渡の歴史的景観と世界遺産
堀 健彦
新潟史学 ( 68 ) 37 - 39 2012年10月
歴史地理 中・近世 ([人文地理]学界展望(2009年1月〜12月)) 招待
堀 健彦
人文地理 62 ( 3 ) 286 - 288 2010年
明治11年・開港場・新潟--イザベラ・バードの紀行文を手がかりに (特集 港町を散策する) 招待
堀 健彦
地理 52 ( 10 ) 27 - 35 2007年10月
学界展望 歴史地理 中世 (1999年1月〜12月)) 招待
人文地理 52 ( 3 ) 276 - 278 2000年6月
平安鎌倉期における文書作成の状況
堀 健彦
日本地理学会発表要旨集 = Proceedings of the General Meeting of the Association of Japanese Geographers 51 284 - 285 1997年3月
防災・災害復興に向けた地図・絵図資料の歴史GISデータ化
研究課題/領域番号:20H01394
2020年4月 - 2025年3月
制度名:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
研究種目:基盤研究(B)
提供機関:日本学術振興会
藤田 裕嗣, 高橋 清吾, 鈴木 康之, 宇根 寛, 牛垣 雄矢, 安藤 哲郎, 深瀬 浩三, 宮里 修, 上島 智史, 堀 健彦, 仁木 宏, 山元 貴継, 塚本 章宏
配分額:17290000円 ( 直接経費:13300000円 、 間接経費:3990000円 )
前近代における巨大地震の家屋倒壊率と死亡者数の研究
研究課題/領域番号:17H02385
2017年4月 - 2020年3月
制度名:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
研究種目:基盤研究(B)
提供機関:日本学術振興会
矢田 俊文, 西山 昭仁, 浅倉 有子, 原 直史, 川岡 和美, 堀 健彦, 小野 映介, 谷口 央
配分額:11960000円 ( 直接経費:9200000円 、 間接経費:2760000円 )
1710年伯耆・美作地震、1804年象潟地震の家屋倒壊数、死亡者数を明らかにした。1828年三条地震における一軒当り死亡者数が0.28人であることを明らかにした。被害報告書は代官等が示す雛形に従って作成され、雛形作成の目的は夫食米等貸与の資料作成のためのものであったことから、半潰数は家屋倒壊率を導き出す被害数としては使用するべきではなく、家屋倒壊率は全壊家屋数を全家数で除したものをパーセントで示したものである、とすべきであることを明確にした。
『歴史学による前近代歴史地震史料集 2』を作成し、家屋倒壊率・一軒当り死亡者数、半潰等の被害の具体像を示す史料を掲載した。
研究課題/領域番号:25244041
2013年10月 - 2017年3月
制度名:科学研究費助成事業 基盤研究(A)
研究種目:基盤研究(A)
提供機関:日本学術振興会
平井 松午, 鳴海 邦匡, 藤田 裕嗣, 礒永 和貴, 渡邊 秀一, 田中 耕市, 出田 和久, 山村 亜希, 小田 匡保, 土平 博, 天野 太郎, 上杉 和央, 南出 眞助, 川口 洋, 堀 健彦, 小野寺 淳, 塚本 章宏, 渡辺 理絵, 阿部 俊夫, 角屋 由美子, 永井 博, 渡部 浩二, 野積 正吉, 額田 雅裕, 宮崎 良美, 来見田 博基, 大矢 幸雄, 根津 寿夫, 平井 義人, 岡村 一幸, 富田 紘次, 安里 進, 崎原 恭子, 長谷川 奨悟
配分額:42770000円 ( 直接経費:32900000円 、 間接経費:9870000円 )
本研究では、城下町絵図や居住者である侍・町人の歴史資料をもとに、近世城下町のGIS図を作成し、城下町の土地利用や居住者の変化を分析した。研究対象としたのは米沢、水戸、新発田、徳島、松江、佐賀など日本の約10ヵ所の城下町である。その結果、侍屋敷や町屋地区の居住者を個別に確定し地図化することで、居住者の異動や土地利用の変化を把握することが可能となった。その点で、GISを用いた本研究は城下町研究に新たな研究手法を提示することができた。
前近代の地震による家屋倒壊率と津波到達点の研究ー1707年宝永地震を中心にー
研究課題/領域番号:24320126
2012年4月 - 2015年3月
制度名:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
研究種目:基盤研究(B)
提供機関:日本学術振興会
矢田 俊文, 浅倉 有子, 原 直史, 堀 健彦, 小野 映介, 谷口 央, 原田 和彦, 西山 昭仁, 片桐 昭彦, 西尾 和美
配分額:12610000円 ( 直接経費:9700000円 、 間接経費:2910000円 )
幕府が得た一般的な各藩の1707年宝永地震の被害情報は、廻状という形により諸藩で共有されていたことを明らかにした。1858年飛越地震における飛騨国を事例に、原本により翻刻し直した上で、69ヵ村の家屋倒壊率を明らかにし、前近代における震度を再検討するための基礎を作った。1833年庄内沖地震における津波到達点は阿賀野川河口より2.5キロメートル内陸の津島屋(新潟市中央区)であることを明らかにした。
『歴史学による前近代歴史地震史料集』を作成し、原本の翻刻によって宝永地震を中心に家屋倒壊・津波等の地震被害が記された前近代歴史地震史料を掲載した。
想定東海地震地域における文書・絵図を基礎とした地盤変化の研究
研究課題/領域番号:23652156
2011年 - 2012年
制度名:科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
研究種目:挑戦的萌芽研究
提供機関:日本学術振興会
矢田 俊文, 小野 映介, 谷口 央, 堀 健彦
配分額:3380000円 ( 直接経費:2600000円 、 間接経費:780000円 )
南海トラフ周辺で起った1707年の宝永地震による浜名湖北部の地盤変化を、文書(宝暦6年10月作成の気賀伊目村の村明細帳)によって検討した。得られた結論は、次のようなものである。(1)浜名湖北部地域気賀伊目村の約80パーセントの田地が1707年の宝永地震によって沈降した。(2)沈降した気賀伊目村地域は、宝永地震から50年後の1756年になっても高潮の際には浜名湖の水面下になるなど地震前の地形に戻っていない。
研究課題/領域番号:20680039
2008年 - 2011年
制度名:科学研究費助成事業 若手研究(A)
研究種目:若手研究(A)
提供機関:日本学術振興会
堀 健彦
配分額:19500000円 ( 直接経費:15000000円 、 間接経費:4500000円 )
本研究では、文化6年(1809)に完成した『新編会津風土記』全120巻に含まれる空間情報に関わるデータなどの歴史資料を地理情報システムで分析を行うために、歴史GISを構築し、その活用について検討を行った。
佐渡歴史空間アーカイブの構築にむけた基礎資料の作成
研究課題/領域番号:20650034
2008年 - 2009年
制度名:科学研究費助成事業 挑戦的萌芽研究
研究種目:挑戦的萌芽研究
提供機関:日本学術振興会
堀 健彦, 矢田 俊文
配分額:3200000円 ( 直接経費:3200000円 )
本年度は、佐渡における地籍図の作成過程を明らかにし、佐渡島の地籍図の資料的性格に関する検討を完了させた。「佐渡市所管地押調査更正地図の調製状況とその特徴」と題したこの論文は国立歴史民俗博物館研究報告に掲載予定であったが、諸般の事情から来年度以降の発行になったため、今年度の成果として表記できなかった。
この論文は、従来は網羅的には把握されていなかった佐渡島における地籍図作製について、作製年、製図者、地主総代などの情報をデータとして体系化したものなっており、近代期における地域社会の一側面を示す資料としての価値も有する。
また、本研究計画上で中核となる地籍図の集成作業については、本年度は、地籍図の撮影を旧佐和田町域について行ったほか、効率的なデジタルデータ化のために有効なノウハウの蓄積に関して、昨年度の知見を踏まえたうえで、新たな方法による地籍図と現代の地理情報とを重ね合わせる方法を試した。それにより明らかになった問題点を踏まえ、さらなる方法について、実際に作業を行った作業者を交えて討議を行い、より省力化が図れるであろう方法やノウハウについて情報を集積することにつとめた。これにより、研究期間満了後も継続的に佐渡島の地籍図のデジタルアーカイブ化作業を進めるための道筋をつけることができた。
本研究計画は、申請者が構想する佐渡島全体を一つの歴史空間としてとらえ、様々なデータをコンテンツとして提供していく計画の第一段階であった。研究期間満了後のプロジェクトの推進に関しては、所属機関である新潟大学人文学部が2009年3月に佐渡市教育委員会との間で締結した連携協定等に依拠しながら、大学における教育・研究の枠組みの中で行っていく。
中世考古学のための日本中世・近世初期の文献研究
研究課題/領域番号:19900107
2007年
制度名:科学研究費助成事業
提供機関:日本学術振興会
矢田 俊文, 原 直史, 堀 健彦, 浅倉 有子, 仁木 宏
1.14世紀代に漆器の木胎がケヤキからブナヘと転換し、さらに集落内で漆器生産の痕跡が認められなくなることから、この時期にそれまで利用価値のなかった深山のブナ材が漆器の木地に使用され、木地師と塗師の分業体制が成立したことを明確にした。さらに、深山のブナ林の乱伐が15世紀以降頻発する洪水の一因であることを明確にした。
2.安濃津遺跡群(三重県津市)の発掘調査結果により、1498年の明応地震もしくは1707年の宝永地震の津波による堆積土の可能性がある地層の存在を明確にした。
3.従来の研究では摂津のハマグリの生産と販売は今宮(大阪市浪速区)という販売人が集まる地点だけで考えられていたが、天王寺(大阪市天王寺区)に隣接する怜人町遺跡がハマグリの集散地であること、13世紀後半に天王寺とハマグリが深く関連づけて認識されていたことがわかる史料が存在することから、ハマグリの生産と販売は、今宮を中心に考えるのではなく、天王寺を中心に考えるべきであること、また、天王寺と今宮は一体のものとして考えるべきであることを明確にした。
4.蓬左文庫所蔵の遠江国絵図は、正保郷帳の石高と一致することから、従来存在が知られていなかった正保国絵図である可能性が高いことを明らかにした。
5.文書史料により、1707年の宝永地震により土地が隆起したこと、土地の隆起により船が湊に入ることができなくなり遠江の横須賀湊(現在の静岡県掛川市横須賀付近)は湊の機能が低下していったことを明らかにした。
6.遠江正保国絵図など、1707年宝永地震以前の文書・絵図を検討することにより、横須賀湊・中島湊が中世遠江中部低地の中心的湊である可能性があることを明らかにした。また、1707年以前作成の文献・絵図の検討は太平洋と遠江国を結ぶ中世の物資集散地研究の発展につながることを明確にした。
渟足・磐舟柵の基礎的研究
研究課題/領域番号:18520489
2006年 - 2007年
制度名:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
研究種目:基盤研究(C)
提供機関:日本学術振興会
小林 昌二
配分額:3750000円 ( 直接経費:3300000円 、 間接経費:450000円 )
本研究の成果は、次の四つの目的に関してそれぞれ以下の具体的成果があった。
一 未発見の渟足・磐舟柵遺跡が深い埋没の下にあると仮定しその痕跡を追求する上で渟足柵の手懸りとなる長者の伏せたかめが埋没する池の深さをボーリング調査で-2.3mを、また埋立後の水田跡底部を-1.3mと確認し、発見に向かって接近した。また西部遺跡の鍛冶遺構に注目し、これが城柵内にありうるとの知見から周辺に磐舟柵があるという可能性がでてきた。
二 沼垂城墨書木簡の出土で注目すべき新潟市沼垂町旧地王瀬地区の地下の旧表土などの層位や広がりを解明する目的では、王瀬地区の東北2kmの長者の伏せたかめの探索と併せてボーリング調査を行ったが、この方面にその広がりのないことが確認できた。
三 渟足柵と磐舟柵とが海上交通のみならず内水面交通により結ばれ、両柵が機能を分担していたと想定する立場から、『日本書紀』皇極元年の越辺蝦夷数千内附記事の政治過程を解明する目的では、越より古い表記が高志であることが出土木簡から知られ、科野も信濃に表記が同様に変わることや6〜7世紀の継体・欽明紀にシナノ方面から物部がコシノシリへやサドに進出したことを論じたが、平成19年発見の延命寺遺跡木簡がひとつの証左となった。
四 両柵に先行する6世紀代の日本海海域の歴史を明らかにする上で北限が奥尻島で阿倍比羅夫北征が及び得たことや新羅文武王海中墓で日本の脅威を自覚していたことを確認した。
中世考古学のための日本中世・近世初期の文献研究
研究課題/領域番号:15068205
2003年 - 2006年
制度名:科学研究費助成事業 特定領域研究
研究種目:特定領域研究
提供機関:日本学術振興会
矢田 俊文, 原 直史, 堀 健彦, 浅倉 有子, 仁木 宏
配分額:9500000円 ( 直接経費:9500000円 )
(1)中世古文書学的研究では商家文書論はないので、文献からみても遺物・遺跡からみても間違いなく集散地遺跡であることが明らかな近世の遺跡の検討、中世の集散地と明確に認定できる遺物・遺跡の検討が重要であることを明確にした。検討すべき追跡の事例としては、橋(百間川米田遺跡)・碇(元島遺跡、高松城跡<(西の丸町地区)>・土蔵(〓列建物)・荷揚げ場(礫敷遺構:高松城跡<西の丸町地区>)等がある。
(2)財産の保管機能をもつ建物には塗籠と呼ばれる建物があった。中世の塗籠と呼ばれた建物は、倉と同じ機能をもち、さらに火事や盗難に強く、壁に塗籠が施された土蔵であったことを明らかにした。また、「堂」もその多義的な機能の一つに貯蔵があったことをあきらかにした。
(3)売券に土蔵が屋とともに記されることがあり、土地のみの売買価格の倍程度の値が付けられていることを明らかにした。また、文書や説話集などから、規模は3間が多く、屋があり後園をはさんで土蔵が立地していた状況を復元することができた。
(4)土蔵と櫓を区別して研究をしない方がよい。大内氏館のように平地のシロにも土蔵はあった。シロの〓列建物である櫓は土蔵と同様の機能を持つものとして理解すべきことを明確にした。
(5)東日本では現時点では〓列建物の報告例がない。しかし、戦国期権力は、土蔵を作り、鉄砲の玉薬や黄金を収納していたことから、16世紀後半には、東日本のシロに土蔵があったので、東日本に土蔵造りの建物がなかったとは考えにくい。現在西日本で出土している土蔵は、〓列建物のなかから選択された遺跡であり、東日本で〓列建物が出土しないことと土蔵が存在しないことは同じ問題ではない。中世東日本の土蔵の問題は独自に考えなければならないことを明確にした。
前近代の潟湖河川交通と遺跡立地の地域史的研究
研究課題/領域番号:12301017
2000年 - 2003年
制度名:科学研究費助成事業 基盤研究(A)
研究種目:基盤研究(A)
提供機関:日本学術振興会
小林 昌二, 高濱 信行, 矢田 俊文, 芳井 研一, 橋本 博文, 卜部 厚志, 平川 南
担当区分:研究分担者
配分額:38500000円 ( 直接経費:32200000円 、 間接経費:6300000円 )
本研究の目的は、越後平野における各時代の内水面跡を縦軸に、その歴史的な様相を横軸にした歴史的環境を復元し、地域史を復元することであった。とくに渟足柵(ぬたりのさく)に的を絞った各時代の文献・古絵図、発掘データ等による調査地を特定し、そこにボーリング調査と発掘調査とによる方法で、その発見にも迫まることにあった。その成果は、次の点にあった。
(1)新潟市の旧沼垂(ぬったり)町の王瀬を渟足柵推定地として貞享(じょうきょう)絵図から現在地を定め、王瀬を貫くJR貨物臨港線下でボーリングし、線路下18m前後に5000年前の沼沢(ぬまさわ)火山灰の流路堆積を確認し、新砂丘IIIの形成が従来の古墳時代成立説を書き換え、縄文中期以前である新事実を明らかにした。
(2)深さ5m前後で古表土層を発見し、その直上堆積植物遺体のC14が1180±30年となる数値を得た。地下水位が高く地震探査用ジオスライサーを発掘調査に替わり創(はじ)めて用いた。採集古土壌から平安以前の稲作水田利用の古環境が判明し、この地層に蒲原津(かんばらつ)や渟足柵(ぬたりのさく)が埋没している可能性が明らかになった。
(3)平野形成がデルタ作用、砂丘バリアシステム、地殻構造によるとする解明が進んだ。また渟足・磐舟柵(いわふねのさく)が内水面でつながる様相を明らかにし、中世沼垂津、蒲原津、新潟津の三津が水系割拠的支配下にあり、近世では阿賀・信濃両水系を股に掛けた下條船(げじょうせん)の活動から、近代への自生的な発達の地域相をとらえた。
(4)以上の成果をイギリス、アメリカ、韓国の日本研究者と共に検討し交流する「地域と学際・国際シンポジウム」を行い、地域史の方法や世界の研究者に広げる上での評価を得た。また市民報告シンポジウムを行い、成果の地域社会への還元を行った。
古代・中世日本における地域形成の歴史地理学研究
研究課題/領域番号:96J06740
1998年
制度名:科学研究費助成事業 特別研究員奨励費
研究種目:特別研究員奨励費
提供機関:日本学術振興会
堀 健彦
配分額:900000円 ( 直接経費:900000円 )
佐渡学概論:佐渡島の自然と人々の営み
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